依頼者は、ハウスメーカーに対して新築住宅を注文しました。しかし、ハウスメーカーがもともと予定していた工事と異なる間違った工事をしたため、依頼者が、その工事をやり直すように求めました。

　ハウスメーカーは、当初、工事の間違いを認めて是正工事をすると言っていましたが、その後、追加費用等を支払わないと工事をしない等と主張してきました。

　その後も、是正工事がなされないまま、新築住宅が引き渡されない状態のままでいたところ、ハウスメーカーが、依頼者に対して、追加費用として数百万円もの金額を請求する調停を申し立ててきました。

　

　担当弁護士は、ハウスメーカーが施工した工事の施工に間違いがあり、是正工事はハウスメーカーで負担すべきであることや、その他の追加工事は追加費用支出の合意がなかったことなどを丁寧に主張しました。また、新築工事の大半は終わっていたため、現状で新築住宅を引き渡すように要求しました。

　結果として、追加費用を支払わずに、新築住宅の引き渡しを受ける条件で調停を成立させることができました。

 

　新築住宅を購入する際には、工事中に、当初の注文内容と異なる工事を行う事や、途中で工事を追加することがよくあります。

　しかし、追加工事の内容や、追加工事の金額について書面が作成されずに工事が進んでいくことも多く、その場合に、追加で工事代金が発生するかどうかについて争いとなることがあります。

　新築工事や大規模なリフォーム工事等は、工事金額が大きな金額になることもおおいことから、住宅の新築やリフォーム費用等についてトラブルになった場合には、不動産関係の事件に精通した弁護士に相談されることをお勧めいたします。（担当弁護士　江幡賢）

掲載日：2024年10月4日