依頼者の男性は、結婚相談所で知り合った女性と交際し、婚約に至りました。

　依頼者は、相手方女性に対し、指輪と支度金２００万円を渡しましたが、その後、同居に向けた話し合いの中で仲が悪くなってしまいました。

依頼女性は、依頼者と結婚はできないというメッセージを送り、依頼者の連絡に応答しなくなりました。

 

　相談を受けた担当弁護士は、依頼者に対し、本件が婚約破棄に該当することや、結婚を前提として相手女性に渡した２００万円と指輪を返してもらえること、慰謝料を請求することも可能な事案であることを説明しました。

しかし、依頼者としては、相手方女性から慰謝料を取ることまでは希望しなかったため、相手方女性に対しては、２００万円と指輪を返すように求める書面を送りました。

その後、相手方女性も弁護士を依頼したため、相手方女性の代理人弁護士との間で交渉を進めました。

結果として、依頼から１か月以内に、依頼者の希望通り、２００万円と指輪を相手方女性から返してもらい、スムーズに解決することができました。

 

　婚約破棄の事案は、婚約を破棄に至った経緯や、どちらが先に関係を解消しようとしたかなど、当事者間で認識が異なるこが多く、事案によっては解決までに時間を要することもあります。

　また、相手方に対する要求が高すぎると、交渉で解決することができず、裁判に至ることも少なくありません。

　本件は、依頼者が相手方女性に対して慰謝料までは求めないというスタンスであったこともあり、早期に解決できた事案だと思います。（担当弁護士　江幡賢）

掲載日：2024年11月18日