1月14日は成人の日でした。1999年まで1月15日が成人の日だったのですが、ハッピーマンデーということで、2000年から1月14日に変更になったようです。成人の日が制定された理由は、「国民の祝日に関する法律」第2条によると、「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」ということのようです。
「成人」は何歳からかといえば20歳なわけですが、これは明治時代に定められ、これまで約140年間、日本での成年年齢は20歳でした。
そして、民法が改正され、2022年4月1日から、成年年齢が20歳から18歳に変更となります。ですので、2022年4月1日に18歳、19歳の方は2022年4月1日に新成人となるわけですね。
それでは、なぜ成人年齢を引き下げるのでしょうか。
国会の答弁によると、国民投票法の投票権及び公職選挙法の選挙権が18歳の人にも与えられており、それが定着してきているんだから、契約の場面などでも18歳の人を一人前の大人として扱ってもいいよね、ということのようです。
いまいちピンとこない理由ですね・・・。
イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、スイス、スウェーデン、アメリカの一部の州などでは成人年齢が18歳とされており、世界の流れに合わせたという側面もあるようです。
成人年齢が引き下げられると、18歳でも、親の同意がなくとも、法的に有効に契約することができます。例えば、高校を卒業して一人暮らしをする場合、18歳であれば、単独でアパートの賃貸借契約を結ぶことができますし、クレジットカードも作れます。携帯電話も自分の名前で契約できます。
また、10年が期限のパスポートも18歳で作れるようになります。
なお、年齢の引き下げとは直接関係がないのですが、結婚ができる年齢に変更がありまして、 男女ともに18歳からになります。
ただ、法律が改正されても、20歳にならなければできないこともあります。
たとえば、飲酒・喫煙です。これは健康上の理由とのことですが、18歳と20歳とでは身体的にどのような違いがあるのか、率直に疑問に思います。
また、競馬、競輪、オートレースなども20歳でなければできません。
それでは、成人式はどうなるのでしょうか。
実は、成人式は法律で決まっている行事ではありません。各自治体が自由に判断できます。2022年4月1日に18歳~20歳が同時に成人となるわけなので、3代が同時開催するなんてこともありうると言われています。
自治体としては、とても負担でしょうけれども。
現実問題として、センター試験を含め大学入試が1月~3月に集中していますから、18歳の成人式を1~3月頃に行うのは難しいでしょうね。5月以降に変更になった上で、開催しない自治体も増加するのではないかと思ったりします。
出身地 新潟県加茂市
略 歴 新潟県立三条高等学校卒
新潟大学法学部卒
九州大学法科大学院修了
最高裁判所司法研修所修了後、弁護士登録
趣 味 サッカー、旅行(特に京都が好きです) 一 言 フットワークの軽さ・迅速な対応を心掛け ています。まずはお気軽にお問合せください。 |