・債権回収の進め方
・五十嵐弁護士の近況報告!
・税務部門担当の佐藤芳彦を紹介します!
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弁護士法人美咲総合法律税務事務所では、法務・税務関連のニュースや弊事務所の近況などを、ニュースレターとして不定期にお送りさせていただいております。
13回目の今回は、弁護士五十嵐勇が編集を担当し、「債権回収の進め方」、税務部門担当佐藤芳彦のご紹介、五十嵐の近況報告などをお送りします。
「お金を貸したのに返してこない」,「家賃を払わない」,「請負代金を払ってくれない」。
我々の事務所は,このようなご相談をお受けすることが多いのですが,今回のニュースレターでは,弁護士業務の中でも重要な「債権回収」についてお話ししたいと思います。
債権回収を行う場合,債務者が債権の存否や金額を争っているのかどうか,どの程度の緊急性を要するのか,証拠となる書類は揃っているのかどうか,債務者がどのような人物・会社であるのか(きちんと営業・仕事をしている人なのか,今にも逃亡しそうな人・会社なのかなど)を検討します。
その上で,どのような手段で回収を試みることが適切なのかを考えます。
一般的には,交渉→裁判・調停→強制執行という順序が考えられるのですが,いきなり裁判を行うこともありますし,公正証書により契約書を作成している場合は,裁判を経ずに強制執行に踏み切り場合もあります。
以下では,一般的な債権回収の流れを説明します。
債務者と交渉や協議によって回収できる見込みが立つ場合は,債務者と交渉します。
多くの場合,「内容証明郵便」(配達証明付き)という方法で,金銭の支払いを求める手紙を出します。
普通郵便を使わない理由としては,①請求した事実,請求した日時及び配達日を証拠として残す,②普通の手紙と違う書面を送ることにより債権者の態度を債務者に認識させる,といった理由があります。
債務者から何か応答があれば,面談や電話,書面のやり取りなどで支払いを求めていきますが,それでも全く応答がない場合や主張の隔たりが大きいような場合には,次の手続を検討します。
金銭の支払いを求める場合,多くのケースでは,債権者の住所地を管轄する裁判所で,裁判を行います(請求の種類によって裁判を行う裁判所が変わってきますで,具体的な事案については弁護士に確認ください)。
ただ,裁判をするにあたって,証拠が揃っていればよいのですが,案外,証拠が不十分な場合があります。
請負契約や知人間のお金の貸し借りでは,口約束であることが珍しくありません。
ファックス,メールやLINEなどのやりとりが残っていればよいですが,必ずしも残っているとは限らないのです。
裁判が始まるまでは債務者が「払う」などと言っていても,裁判になった途端に一転して「お金は借りていない」等ということはありえます。
多くの場合,債権者が契約内容等を証明しなければなりませんので,裁判をするにあたっては,このような証拠がどの程度確保できるのか,裁判官を説得できるだけの資料が揃っているのかという点は,必ずチェックするところです。
裁判で支払いを命ずる判決を獲得したり,債務者が支払うことで和解が成立したとしても,債務者がきちんと払ってくるかどうかは別問題です。
世の中には,このような判決等を無視する債務者もいます。
このような場合,強制執行を行います。強制執行にはいろんな種類があって,多く利用されるのは,預貯金の差押えや給与の差押えですが,場合によっては不動産や自動車の差押えを検討します。
債務者がどのような財産を持っているのかは,債権者が調査しなければなりません。
例えば,判決書を添付して「弁護士会照会」という方法で各金融機関に照会をおこない,債務者名義の口座の有無を調査したりします(今では新潟県内の多くの金融機関が照会に対して回答するようになりましたが,全ての金融機関が回答してくるとは限りません)。
なお,強制執行を行うためには判決や和解調書,公正証書といった「債務名義」と呼ばれる,簡単に言えば「国のお墨付き」が必要ですので,単に契約書があるだけでは強制執行を申し立てることはできませんので,ご注意ください。
ここまで交渉から強制執行に至るまでの概要を説明しましたが,通常の裁判の審理期間は6か月~1年かかることもありますし(少額訴訟等を除く),債務者が財産を売却したり逃亡しそうな場合,ゆっくりと手続を踏んでいては1円も回収できないおそれがあります。
そこで,裁判を起こすのとほぼ同時に,財産の移転を禁止したり,仮差押えをしたりする「民事保全」という手続をとることがあります。
我々弁護士は,以上のような段階を経て,債権回収を行っていきます。債権回収の方法選択を間違うと,回収できる可能性のあった債権が回収できないこともありえます。債務者からの支払いが怪しい場合には,お早めにご相談いただければと存じます。
去年の5月頃から,BSNラジオ「ゆうなび」に月1回程度,コメンテーターとして出演しております。
午後3時から1時間の生放送の番組で,小野沢裕子さんがナビゲーターをされています。
私はラジオに出るのが初めてですし,テレビで拝見していた小野沢さんとお話しするわけで,最初はとても緊張しました。
ただでさえ緊張しているのに,突如として小野沢さんの無茶ぶりが入ったりと,なかなか四苦八苦しております。
番組の中で「リーガルトーク」というコーナーを設けてもらっているのですが,このネタ探しが,実は毎回大変です。
1月の放送のときには,担当者から「お正月にありそうな法律問題」という連絡を受け,がんばって考えたものが「お年玉をめぐる法律問題」でした。
なんともがんばって捻りだした感があります。
さて,年度内の出演は,2月27日と3月20日を予定しています。
お時間がありましたら,運転や仕事の息抜きに,ぜひお聴きください。
少し時間が経つのですが,私(五十嵐)は,箱根旅行に行き,「富士屋ホテル」に宿泊してきました。
「富士屋ホテル」は,明治11年に開業し,当時は外国人専用ホテルとして各国の有名人が宿泊したホテルとのことです。
チャップリンが泊まりにきた際には,多くのファンが詰めかけたものの,すっぴんであったために,ファンは誰も気づかなかったという逸話をガイドさんから教えてもらいました。
箱根に行くのは初めてだったのですが,「ここを箱根駅伝の選手が走っていくのか」という感慨に浸り,自然に囲まれて落ち着いた時間を過ごすことができました。
Q:出身と経歴を教えてください。
出身は新潟県長岡市です。
金融機関勤務を経て平成13年12月に宮本法律税務事務所に入所しました。
この事務所ではかなりのベテランです。
Q:担当する業務内容を教えてください。
税務部門全般です。
Q:昨年印象的だった出来事はありますか。
金融機関に勤めておりましたので、第四銀行と北越銀行の業務提携は驚きました。
バブル時代にそのような事が想像できたでしょうか?
Q:今年行いたいことはありますか。
年齢が進むにつれお酒におぼれ始めてしまい、ダラダラと毎日毎日飲み続けています。
週に一度は休肝日を作ろうと頑張っています。
※平成30年1月の実績 休肝日 1日のみ
Q:今年注目していることは教えてください
平昌オリンピックや大谷翔平選手のメジャーリーグ挑戦、
ロシアでのサッカーのワールドカップ等今年はスポーツが盛り上がりそうですね。
今年ではないのですが個人的にとても気になるのが、天皇陛下の退位です。
昔から少し顔が似ているといわれている皇太子殿下のご即位をとても楽しみにしています。
1月の大雪は全国各地で混乱をもたらしましたが,我々の業務にも若干の支障が生じました。
まず,午前中に裁判が入っていたのですが,業務開始早々,裁判所から連絡があり,「駐車場が利用できないので,歩いて来てください。」とのこと。
うちの事務所から新潟地方裁判所まで,通常であっても徒歩1時間程度かかるのに,大雪とあっては何時に着けるかわかりません。
その後,なんやかんやと裁判所職員に説明をし,なんとか別の日に変更することができましたが,雪国であっても雪には弱いものだなと痛感しました。
最後になりましたが,2018年も弁護士法人美咲総合法律税務事務所をよろしくお願い申し上げます。
Vol. | 発刊月 | メインテーマ |
31 | 2022年1月 | 2022年に実施される法律 |
30 | 2021年6月 | 事業承継について考える |
29 | 2021年1月 | ウィズコロナ時代の労務管理のポイント |
28 | 2020年9月 | まだ間に合う、新型コロナ関連の給付金・補助金等 |
27 | 2020年6月 | インターネット・名誉棄損・コロナ・懲戒・プライバシー |
26 | 2020年4月 | 新型コロナウイルスに関する労務問題Q&A |
25 | 2020年2月 | 事業承継について |
24 | 2019年12月 | パワハラ防止対策について |
23 | 2019年10月 | 契約書作成のポイント |
22 | 2019年8月 | 受動喫煙防止を内容とする法律の改正について |
21 | 2019年6月 | SNSと雇用管理について |
20 | 2019年4月 | 年次有給休暇付与の義務化について |
19 | 2019年2月 | 勾留延長?準抗告?保釈って? |
18 | 2018年12月 | 働き関連法の概要 |
17 | 2018年10月 | その「懲戒処分」、大丈夫ですか? |
16 | 2018年8月 | 成人年齢引き下げ(18歳)について |
15 | 2018年6月 | 交通事故(物損)Q&A |
14 | 2018年4月 | 民法(相続分野)改正 |
13 | 2018年2月 | 債権回収の進め方 |
12 | 2017年12月 | 「経営者保障に関するガイドライン」とは? |
11 | 2017年10月 | 民法(債権分野)改正 |
10 | 2017年8月 | 残業時間に関する規制の概要 |
9 | 2017年6月 | 個人情報保護法改正ー中小企業実務への影響 |
8 | 2017年4月 | 相続の基本と相続Q&A |
7 | 2017年2月 | 従業員の交通事故に対する会社の責任 |
6 | 2016年12月 | 成年後見制度について |
5 | 2016年10月 | 職場のメンタルヘルス対策,大丈夫ですか? |
4 | 2016年8月 | 刑事手続きの流れ |
3 | 2016年6月 | 離婚問題について |
2 | 2016年4月 | 遺言を残すにはメリットがあります |
1 | 2016年2月 | これだけは知っておきたい!交通事故の注意点! |