・まだ間に合う、新型コロナ関連の給付金・補助金等
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弁護士法人美咲総合法律税務事務所では、法務・税務関連のニュースや弊事務所の近況などを、ニュースレターとして不定期にお送りさせていただいております。
さて、28回目の今回は、新型コロナウイルスに関連する給付金・補助金で、まだ申請や申し込みが可能なもののうち、幾つかをピックアップしてご紹介致します。
新型コロナウイルス感染症拡大により影響を受けた事業者に対し、事業の継続を支えるために支給される給付金です。以下の①~③を主な要件として支給されます。
① 新型コロナウイルス感染症の影響により、ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少している事業者。
② 2019年以前から事業による事業収益(売上)を得ており、今後も事業を継続する意思がある事業者。
③ 法人の場合は、資本金の額又は出資の総額が10億円未満、又は常時使用する従業員の数が2000人以下である事業者。
中小法人等へは200万円、個人事業者等は100万円が上限であり、今のところ、申請期間は、令和3年1月15日までとされています。
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主を支援するため、企業・事業主が労働者へ支払う休業手当の一部を負担する助成金です。
休業等を実施した場合に使用者が支払った休業手当等の内、大企業は最大4分の3、中小企業は最大全額助成(1人日額の上限は、現在1万5000円)。
令和2年4月1日から令和2年9月30日までの休業が対象とされています。
雇用調整助成金については、特例措置により、助成率及び上限額が引き上げられたことに加え、対象期間の延長や、手続きの簡素化など、事業者にとってより利用しやすい制度となっています。
令和2年6月30日以前の休業は、申請期限が令和2年9月30日となっていますのでご注意ください。
詳細は、厚生労働省のHP等をご確認ください。
5月の緊急事態宣言の延長等により、売上の減少に直面する事業者の事業継続を下支えするため、地代・家賃(賃料)の負担を軽減する給付金です。
主に中小企業、個人事業者を対象に、令和2年5月から12月の売上が、いずれか1か月で前年同月比50%以上、又は連続する3か月の合計で前年同期比30%以上マイナスとなった場合に給付されます。
法人の場合には、最大600万円、個人事業者には最大300万円が一括で支給されます。細かい算定方法などの詳細については、経済産業省のHP等をご確認ください。
申請の期限は、令和3年1月15日までとなっています。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策を行いつつ、販路の回復・開拓、生産・販売方式の確立・転換などの経営継続に向けた農林漁業者の取組を支援するために支給される補助金です。
例えば、作業員間の接触を減らすための省力化機械等の導入や、作業員間の距離を広げるための作業場等のレイアウト変更等の費用、人と人との接触機会を減らすネット販売等を開始するために経費などを支出した場合に利用が可能です。
対象者は、常時従業員が20人以下の農林漁業者であり、単独申請だと150万円、グループ申請だと1500万円が上限となります。
一時受付は令和2年7月29日に締め切られていますが、令和2年9月中旬を目途に二次受付が開始される予定になっています。
詳細な条件は、農林水産省のHP等をご確認ください。
新型コロナウイルス感染症や、その防止措置の影響によって休業させられた中小企業の労働者のうち、休業手当を受けることができなかった者に対して支給される給付金です。
休業前の平均賃金の80%(一人日額の上限は、1万1000円)が、休業した日数分支給されます。
令和2年4月1日から令和2年9月30日までの間に休業した中小企業の労働者が対象になります。
令和2年4月から6月の休業については、申請期限が令和2年9月30日となっており、7月の休業については10月31日、8月の休業については11月30日、9月の休業は12月31日が申請期限となっています。
詳細は厚生労働省のHP等をご確認ください。
離職等により経済的に困窮し、住宅を喪失した方、もしくは喪失するおそれのある方に国や自治体が家賃相当額を支給し、住居と就労機会の確保に向けた支援を行うものです。
平成27年から始まった制度ですが、新型コロナウイルス感染症の影響で住宅を喪失した方等も利用できるようです。
支給額の上限は、単身世帯の場合は3万2000円、2人世帯の場合は3万8000円となっています。
原則として3か月間、最長9か月間支給されます。
新潟市内の方は、新潟市役所の生活困窮者自立支援制度担当課が申請窓口となっています。詳細は新潟市のHP等をご確認ください。
新型コロナウイルス感染拡大防止策として小学校等が休業した場合等に、その小学校に通う子の保護者である労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、年次有給休暇以外に有給の休暇を取得させた企業に対する助成金です。
助成金の支給額上限は、一日あたり1万5000円です。
令和2年2月27日から9月30日までの間に、子どもの世話を行うことが必要となった保護者である労働者に対し、有給休暇を取得させた事業主が助成金の対象となります。
申請期限は、令和2年12月28日までとなっています。
詳細な条件については、厚生労働省のHP等をご覧ください。
新型コロナウイルスの影響により、経済活動が甚大な影響を受ける中、新しい生活様式とともに社会経済活動が再開されています。政府の経済対策などのうち、国民一人当たり一律10万円を支給する特月定額給付金など、既に受付を終了したものもありますが、申請が間に合う給付金・補助金等の制度はまだ多数存在します。
新型コロナウイルス対策等の影響により、経済的にダメージを受けていらっしゃる企業や、個人事業主の方々は、利用できる制度がないか、是非、再度確認していただければ幸いです。(弁護士 江幡 賢)
※令和2年9月現在の情報となっておりますので、最新の情報をご確認ください。
Vol. | 発刊月 | メインテーマ |
31 | 2022年1月 | 2022年に実施される法律 |
30 | 2021年6月 | 事業承継について考える |
29 | 2021年1月 | ウィズコロナ時代の労務管理のポイント |
28 | 2020年9月 | まだ間に合う、新型コロナ関連の給付金・補助金等 |
27 | 2020年6月 | インターネット・名誉棄損・コロナ・懲戒・プライバシー |
26 | 2020年4月 | 新型コロナウイルスに関する労務問題Q&A |
25 | 2020年2月 | 事業承継について |
24 | 2019年12月 | パワハラ防止対策について |
23 | 2019年10月 | 契約書作成のポイント |
22 | 2019年8月 | 受動喫煙防止を内容とする法律の改正について |
21 | 2019年6月 | SNSと雇用管理について |
20 | 2019年4月 | 年次有給休暇付与の義務化について |
19 | 2019年2月 | 勾留延長?準抗告?保釈って? |
18 | 2018年12月 | 働き関連法の概要 |
17 | 2018年10月 | その「懲戒処分」、大丈夫ですか? |
16 | 2018年8月 | 成人年齢引き下げ(18歳)について |
15 | 2018年6月 | 交通事故(物損)Q&A |
14 | 2018年4月 | 民法(相続分野)改正 |
13 | 2018年2月 | 債権回収の進め方 |
12 | 2017年12月 | 「経営者保障に関するガイドライン」とは? |
11 | 2017年10月 | 民法(債権分野)改正 |
10 | 2017年8月 | 残業時間に関する規制の概要 |
9 | 2017年6月 | 個人情報保護法改正ー中小企業実務への影響 |
8 | 2017年4月 | 相続の基本と相続Q&A |
7 | 2017年2月 | 従業員の交通事故に対する会社の責任 |
6 | 2016年12月 | 成年後見制度について |
5 | 2016年10月 | 職場のメンタルヘルス対策,大丈夫ですか? |
4 | 2016年8月 | 刑事手続きの流れ |
3 | 2016年6月 | 離婚問題について |
2 | 2016年4月 | 遺言を残すにはメリットがあります |
1 | 2016年2月 | これだけは知っておきたい!交通事故の注意点! |