ご家族やご友人が逮捕されたと聞いたら、
ほとんどの方は、突然のことに慌ててしまい、その後の対応に悩んでしまうものだと思います。しかし、まずは気を落ち着かせて冷静な対応を取ることです。
ご家族が警察に逮捕されてしまった場合は、まず以下の点について警察に電話をして確認を取りましょう。
■警察に確認する4つのポイント
①面会は可能かどうか
たとえご家族であっても、面会を断られることがあるからです。
②面会の時間
面会ができる場合であっても、午後4時前など、時間が制限されています。
③面会に際して、家族から着替え用の衣類や金銭の差し入れをすることができるかどうか
逮捕されている方が房内で購入できるものもあるので、数千円程度でもお金を差し入れて
おくと、本人は助かります。
④被疑事実や罪名の確認
面会が可能であれば、家族やご友人がどのような事実について、どのような罪で逮捕され
たといった、『被疑事実や罪名の確認』を行ないましょう。

法律上では、逮捕されて刑事施設に留置されている時間は最大72時間です。
逮捕された次は勾留されます。
聞きなれない言葉だと思いますが、逮捕に引き続いて行われる、一定期間の身柄拘束とご理解ください。
勾留期限は10日間と定められていますが、勾留が延長された場合は、最長20日間の身柄を拘束されてしまう場合があります。
通常、逮捕されたら引き続き勾留されるため、逮捕による留置期間を含めると、最大23日(留置期間最大3日+勾留期間20日)に及ぶ身柄の拘束を覚悟しなければなりません。
この間、逮捕された本人は捜査機関による取り調べを受けます。しかし、捜査機関と個人が渡り合うのは難しい場合が多く、自分自身の言い分を正確に伝えるためには、法律の専門家である弁護士からのアドバイスが必要です。また、事件の真相に合った処分を求めるためにも、経験のある弁護士による適切な弁護活動が必要になります(刑事事件で弁護士ができること 参照)
この最大23日間の身体拘束の後、検察官が本人に対する処分を決めます(不起訴、罰金、公判請求等
■ご家族の方の心構え
警察は逮捕してから直ぐに取り調べに入ることが多く、ご家族の方が面会を希望したとしても、取調べをしていることを理由に面会を断られる場合も少なくありません。
また、関係者が接見する事によって証拠隠滅される可能性があるとして、裁判所の判断で接見禁止処分に付される場合があり、この場合には、たとえ取り調べ中でなくても、一般の方は面会をすることができません。
このような場合において、唯一接見が可能なのは、弁護士(弁護人)だけなのです
逮捕された方が、これからの苦しい日々を乗り越えるために必要なのは、ご家族やご友人が、世間や社会のうわさを気にせず、最後まで逮捕されてしまった方の味方であることなのです。